【看護師向け】退職届の書き方や例文、退職理由について分かりやすく解説

看護師として働いていると、さまざまな理由から退職を考える場面に直面することがあります。

しかし、退職届の正しい書き方や提出のタイミング、伝え方について不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、看護師が円満に退職するための退職届の書き方や例文、退職理由の伝え方までを丁寧に解説します。

スムーズに退職できるよう、ぜひ参考にしてください。

看護師が退職届を出す前に確認すべき3つのこと

退職前に確認すべきポイントを紹介します。

スムーズな退職のために把握しておきましょう。

退職届と退職願の違いとは？

「退職届」と「退職願」は似たような意味で使われることが多いですが、法的な意味や職場での扱いに違いがあります。退職願はあくまで”願い出”であり、まだ撤回が可能です。一方、退職届は”退職の意思を正式に通知する書類”であり、提出後の撤回は基本的に認められません。そのため、提出するタイミングや状況を見極めることが重要です。一般的には、職場との話し合いが済み、退職が決定した段階で退職届を提出するのが適切です。

提出のタイミングと就業規則の確認ポイント

退職届を提出する前に、勤務先の就業規則を確認しておくことが必須です。多くの医療機関では、退職希望日の1ヶ月前から2ヶ月前までに申し出るよう定められています。就業規則を確認せずに退職日を自己判断で決めてしまうと、引き継ぎが不十分になったり、トラブルの原因になることもあります。また、繁忙期やシフトの状況なども考慮して、職場に迷惑をかけないようなタイミングを選ぶことが望ましいでしょう。

引き継ぎや有給消化のスケジュール調整も重要

退職日が決まったら、引き継ぎのスケジュールと有給休暇の取得についても計画を立てましょう。特に看護業務は担当患者との関係性が重要なため、申し送りや業務内容の共有をしっかり行う必要があります。有給消化については、労働基準法に基づき取得する権利があるため、上司と相談しながら無理のない範囲でスケジュールを組むことが大切です。引き継ぎと有給を両立させることで、円満に退職しやすくなります。

看護師の退職届の基本的な書き方とマナー

退職届を書く際の形式やマナーについて紹介します。

基本を押さえておくことで、職場に良い印象を残せます。

手書きorパソコン？どちらが望ましい？

退職届は基本的に手書きが望ましいとされています。手書きには丁寧さや誠意が伝わるという印象があり、医療現場では特にその傾向が強いです。しかし、職場によってはパソコン作成を許容している場合もありますので、事前に確認しておきましょう。特に法人化された病院や大規模な医療機関では、書類のフォーマットが決まっているケースも多く、柔軟な対応が求められます。

退職届に記載すべき基本構成と注意点

退職届には以下の項目を明記する必要があります。

注意点としては、退職理由は「一身上の都合により」が基本です。詳細を書く必要はなく、簡潔かつ丁寧な文章を心がけましょう。また、誤字脱字を避けるために下書きを行うと安心です。

封筒や紙の選び方・提出時のマナーも解説

退職届を書く際は、白の無地の便せんを使用し、縦書きで書くのが一般的です。封筒も白の無地で、中が透けないタイプを選びましょう。表には「退職届」と書き、裏には部署名と氏名を記入します。提出時は上司に直接手渡すのが基本です。挨拶とともに「本日はお時間をいただきありがとうございます。こちら、退職届になります」と一言添えると丁寧です。

看護師向けの退職届の例文集

実際の書き方をイメージしやすいように、状況別に例文を紹介します。

一身上の都合による一般的な例文

退職届

このたび、一身上の都合により、令和〇年〇月〇日をもちまして退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。

令和〇年〇月〇日

○○病院 看護部長 ○○○○殿

看護部 ○○病棟
氏名 ○○○○（印）

このように、詳細な理由は記載せず、形式的かつ丁寧に書くことが重要です。

職場環境・人間関係が理由の場合の例文

職場環境や人間関係に悩みがあっても、退職届にはそれを記載しないのがマナーです。例文は以下の通りです。

退職届

一身上の都合により、令和〇年〇月〇日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。

令和〇年〇月〇日
○○病院 看護部長 ○○○○殿

看護部 ○○病棟
氏名 ○○○○（印）

理由に触れずとも、正式な文面であれば問題ありません。

体調不良や家族の都合が理由の場合の例文

退職届

このたび、体調不良（または家庭の事情）により、誠に勝手ながら令和〇年〇月〇日をもちまして退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。

令和〇年〇月〇日
○○病院 看護部長 ○○○○殿

看護部 ○○病棟
氏名 ○○○○（印）

このように、やむを得ない事情がある場合も、簡潔にまとめるのがポイントです。

伝えるべき？看護師の退職理由の伝え方

退職理由の伝え方次第で、職場との関係を円満に保てるかが決まります。

伝え方のコツを押さえましょう。

本音は言うべき？建前とのバランスのとり方

退職理由について、正直に伝えるべきか悩む方も多いですが、基本的には建前で問題ありません。たとえば「キャリアアップのため」「家庭との両立を重視したいため」など、前向きな理由を伝えることで相手も納得しやすくなります。本音を言いたい場合でも、批判的な表現は避け、事実を冷静に伝えることが大切です。

職場に不満がある場合の伝え方のコツ

人間関係や業務内容に不満がある場合でも、相手を非難するような伝え方は避けましょう。「自分には合わなかった」「より自分に合った職場で働きたい」といった、自分目線の表現にすることでトラブルを回避できます。また、可能であれば具体的な改善提案を添えることで、建設的な姿勢を示すことができます。

円満退職を目指すための伝え方の工夫

退職を伝える際には、感謝の気持ちを添えることが非常に効果的です。「これまでのご指導に感謝しております」「大変勉強になりました」など、丁寧な言葉を添えることで、良好な関係を保ちつつ円満に退職できます。感情的にならず、あくまでも冷静かつ誠実に対応する姿勢が大切です。

まとめ

看護師として退職を決意したとき、最初に悩むのが退職届の書き方や伝え方ではないでしょうか。

本記事では、退職届と退職願の違いから始まり、書き方の基本、状況別の例文、退職理由の伝え方までを詳しく紹介しました。

大切なのは、円満に退職するための準備をしっかりと行い、感謝の気持ちを持って行動することです。

この記事が、看護師として新たな一歩を踏み出す方の一助となれば幸いです。