訪問看護に転職希望者へ！訪問看護ステーションの選び方を解説

「訪問看護ステーションに転職したいけど、選び方がわからない。」

このような悩みを解決できる記事です。

2024年時点で訪問看護ステーションは全国に14,000事業所を超えてきており、訪問看護ステーションで働く看護師も年々増加しています。

これからの時代は在宅で生活する高齢者や障がい者も増加すると言われています。

その在宅医療を支えるのが訪問看護ステーションであり、訪問看護師です。

訪問看護ステーションと言いましても事業所によってさまざまです。

今回は、『訪問看護ステーションに転職したい人のために、職場の選び方やチェックポイント』を紹介します。

ぜひ、この記事を参考にして、職場選びに役立てていただければ幸いです。

訪問看護に転職するときの見学チェックポイント

訪問看護に転職するときには見学に行きましょう！

そのときに下記のチェックポイントに沿って見学することをおすすめします。

• オンコールの有無
• 土日祝日の休み
• 利用者さんの層、多い疾患
• 教育体制
• 1日あたりの訪問件数
• 社用車の支給の有無
• 看護師の人数、事業所の規模
• 給料体系、手当
• 管理者の人柄
• 職員の雰囲気

それぞれのチェックポイントについて解説していきます。

オンコールの有無

訪問看護では、通常の勤務時間外でも緊急対応が求められることがあり、オンコールの有無は重要なポイントです。オンコールがある訪問看護ステーションでは、夜間や休日に緊急連絡が入る可能性があり、対応が必要です。オンコールの頻度や体制、対応内容を確認し、自分のライフスタイルに合うかどうかを見極めることが大切です。特に、家庭の事情やプライベートの時間を重視する方にとっては、オンコールの負担が大きい場合があるため、しっかりと確認しましょう。

土日祝日の休み

訪問看護ステーションによって、土日祝日に休みを取れるかどうかも異なります。一般的には、土日祝日が休みのところもあれば、シフト制で週末や祝日にも勤務が求められるところもあります。家庭や趣味の時間を大切にしたい方は、土日祝日が休みの訪問看護ステーションを選ぶことが重要です。また、週末に訪問が必要なケースでは代休が取得できるかどうか、シフトの柔軟性も確認しておきましょう。

利用者さんの層、多い疾患

訪問看護では、高齢者や難病患者、リハビリを必要とする方など、利用者の層や抱える疾患は多岐にわたります。転職を考える際には、その訪問看護ステーションがどのような利用者層を担当しているか、多い疾患は何かを確認することが重要です。自分がこれまでの経験を活かせる分野であるか、または新たなスキルを身につけられるかを判断するための基準となります。例えば、高齢者ケアに興味がある場合は、主に高齢者の訪問を行っている訪問看護ステーションが適しているでしょう。一方で、精神科に特化した訪問看護ステーションや小児に特化した訪問看護ステーションもあります。

教育体制

訪問看護は、病院勤務とは異なるスキルが求められるため、しっかりとした教育体制が整っている訪問看護ステーションを選ぶことが重要です。特に訪問看護が初めての方にとって、現場でのフォローや研修制度が充実しているかは大きなポイントとなります。経験豊富な先輩看護師が丁寧に指導してくれる環境が整っていると、安心して新たなキャリアをスタートさせることができます。

1日あたりの訪問件数

訪問看護の現場では、1日に何件の訪問をこなすかがステーションごとに異なります。1日あたりの訪問件数が多い場合、移動時間や訪問時間がタイトになることもあり、業務がハードになる可能性があります。一方で、訪問件数が少ない場合は、1人1人の利用者さんとじっくり向き合える時間が確保できるというメリットもあります。自分のペースや希望に合わせて、訪問件数をチェックしておくとよいでしょう。1日の訪問件数だけでなく、1件の訪問看護が60分未満訪問が多いのか30分未満訪問が多いのかなども確認しましょう。

社用車の支給の有無

訪問看護では、利用者の自宅までの移動が発生します。移動手段として、社用車を使用できるかどうかは重要な要素です。社用車が支給されるステーションであれば、ガソリン代や車両維持費の負担がなくなるため、経済的なメリットがあります。自分の車を使用する場合でも、交通費の支給があるかどうか確認しておくことが重要です。

看護師の人数、事業所の規模

訪問看護ステーションの看護師の人数や規模も、働きやすさに直結するポイントです。大規模な事業所では、多くのスタッフがいるため、困ったときにすぐに相談できる環境が整っていることが多いです。一方、小規模な事業所では、アットホームな雰囲気で、より利用者との距離が近く感じられることがメリットです。自分がどのような環境で働きたいかを考慮して選びましょう。

給料体系、手当

給料体系や各種手当も、訪問看護ステーションを選ぶ際の重要なポイントです。基本給に加えて、訪問件数に応じたインセンティブが支給されるステーションもあります。また、オンコール手当や休日出勤手当など、各種手当の有無も確認しておくことが重要です。自分の生活スタイルや収入の希望に合わせて、適切な職場を選びましょう。

管理者の人柄

訪問看護ステーションでは、管理者のリーダーシップや人柄が職場の雰囲気に大きく影響します。管理者がどのような方かを見学の際に確認し、職員に対してどのような対応をしているか、信頼できる人物であるかを見極めることが大切です。管理者の人柄次第で、働きやすさや職場のモチベーションにも大きな違いが出ます。

職員の雰囲気

職場の雰囲気は、長く働く上で非常に重要です。訪問看護ステーションの見学時には、職員同士のコミュニケーションの取り方や、仕事に対する姿勢などを観察しておくと良いでしょう。フレンドリーな雰囲気であれば、困ったときにすぐに相談でき、ストレスなく仕事ができる環境が整っている可能性が高いです。

訪問看護に転職する際の職場の選び方

訪問看護ステーションに転職する際の職場の選び方について具体例を交えながら説明します。

結論から言えば、人それぞれです。

この選び方を参考にしていただき、自分に合った訪問看護ステーションを選びましょう。

まずはチェックポイントに沿い、自分の優先順位で決める

上記のチェックポイントを参考にしながら、自分が何を一番大切にしているかを明確にしましょう。例えば、プライベートを重視したいならオンコールの有無や土日祝日の休みが重要になりますし、収入を増やしたいなら給料体系やインセンティブ制度を重視する必要があります。自分のライフスタイルやキャリアプランに合った優先順位をつけて選びましょう。

新人であれば教育がしっかりしている大規模事業所がおすすめ

訪問看護の経験がない新人看護師の場合、教育体制が整っている大規模な事業所を選ぶことがおすすめです。大規模なステーションでは、研修やフォローアップの制度がしっかりしていることが多く、訪問看護の現場で必要なスキルを学ぶことができます。経験豊富な先輩からの指導を受けながら、安心して仕事に取り組むことができるでしょう。

お金を稼ぎたいなら、インセンティブ（歩合性）の事業所がおすすめ

収入を重視する方には、インセンティブや歩合制を導入している事業所が向いています。通常の基本給に加えて、訪問件数や成果に応じてインセンティブが支給される場合、頑張りがそのまま給与に反映されるため、モチベーションを高めやすいです。特に訪問件数が多いステーションや、訪問範囲が広い都市部では、インセンティブが高額になることもあります。収入を増やしたい場合は、こうした歩合制のシステムを持つステーションを選ぶとよいでしょう。

アットホームの雰囲気が好きな人は気さくな管理者がいる小規模事業所がおすすめ

職場の雰囲気を重視したい方には、小規模な事業所がアットホームで働きやすいかもしれません。小規模事業所ではスタッフ同士の距離が近く、管理者や同僚とのコミュニケーションが取りやすい傾向があります。特に管理者が親しみやすく、話しやすい人であれば、ストレスなく仕事に取り組むことができます。仕事を進めるうえでのサポート体制も柔軟で、少人数ならではのチームワークが生かされる点がメリットです。家庭的な職場環境を求める方には、こうした小規模ステーションが最適です。

自分に合った訪問看護ステーションを選んで転職しよう！

訪問看護ステーションへの転職を考える際、最も重要なのは自分のニーズや価値観に合った職場を見つけることです。

ステーションによって働き方や待遇、職場の雰囲気が異なるため、自分が何を大切にしたいのかをしっかりと理解したうえで選ぶことが重要です。

見学の際には、ここで挙げたチェックポイントを確認し、訪問看護における理想の働き方を見つけてください。

また、ステーションのスタッフや管理者とのコミュニケーションを通じて、自分が安心して働ける環境かどうかも確かめておくことが大切です。

転職は新たなスタートを切る大きな決断ですので、焦らずじっくりと職場を選びましょう。

最終的には、自分の優先順位やライフスタイルに合ったステーションを選び、長く続けられる職場環境を見つけることが成功への鍵となります。

訪問看護は、患者さん一人ひとりに寄り添い、やりがいのある仕事ですが、働く環境も重要です。自分に合った職場を見つけ、充実した訪問看護ライフを送りましょう！