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土日がお休みで夜勤がなく、年収も高めの医療機器メーカー。
病棟での夜勤や看護師の業務に疲れてしまった看護師、出産後のママナースには魅力的に見える職種です。
病院とは全く違う世界での仕事となるため「本当はきついんじゃない?」「ノルマがつらいのでは?」「果たして自分に務まるのだろうか」と不安も多くありますよね。
この記事では看護師から医療機器メーカーへの転職を考えている人に向けて、医療機器メーカーでの看護師の仕事や医療機器メーカーへの転職で求められるスキルなどを徹底解説しています。
看護師の資格を活かして医療機器メーカーに転職した場合、看護師は以下のような職種に就くことが多いです。
看護師から医療機器メーカへの転職は、フィールドナース(クリニカルスペシャリスト)枠での求人が多いです。
フィールドナース(クリニカルスペシャリスト)としての実績が認められれば、開発部門であるマーケティング職への異動が認められるケースもあります。
医療機器メーカーでの看護師の仕事内容を紹介します。
フィールドナース(クリニカルスペシャリスト)の主な仕事内容は以下の3点です。
フィールドナースは看護師の経験や知識を活かした、自社製品の紹介やフォローがメイン業務となります。
フィールドナースのプレゼンテーションによって医療機器の導入可否が決まることも多く、非常に重要な任務です。
わかりやすく簡潔に伝える能力はもちろんのこと、自社製品の特長や他社の製品との違い、取り扱い方法もしっかり理解している必要があります。
現場を知る看護師だからこそ伝えられる製品のメリットがあります。
看護師の目線で、自社製品の魅力を伝えることを期待されているポジションです。
各病院を回り、自社の製品を導入してもらえるように営業を行います。
営業の基本は人のニーズを汲み取って、自社製品を使用する際のメリットを伝えること。
臨床経験がある看護師なら現場で働く医療従事者の気持ちやニーズはよく理解できます。
現場の視点を活かした営業活動を行えることが、医療機器メーカーへ転職した看護師の強みです。
上記のような現場のニーズを拾い上げて製品化につなげていきます。
自身の臨床看護師時代の悩みや、こうだったら良いのにと感じた経験を活かして、現場で求められる実践的な機器の開発も可能です。
実際の医療現場を知る看護師の目線を活かして、医療現場で活躍できる医療機器の開発企画に携わる職種です。
看護師が医療機器メーカーへ転職のメリットは3点あります。
医療機器メーカーで働く看護師は、土日祝日には休むことができ、夜勤もありません。
ライフワークバランスが取りやすい職業と言えます。
いずれ結婚や出産を考えている方や、仕事中心の生活から私生活も充実させたいと考える看護師におすすめです。
看護師の年収は、初任給が高くてもその後は頭打ちの傾向があると言われています。
医療機器メーカーなら能力や業績に応じて適宜年収の見直しが行われるため、常に順調に年収が上がる可能性があります。
業績に応じたインセンティブもあるため、年収800万~1000万円を達成している看護師もいます。
医療機器メーカーは実力主義の企業が多いです。
特に医療機器メーカーには外資系も多く、外資系では日系企業よりも実力主義の傾向が強くあります。
自分が努力し、頑張った分がしっかりと年収に反映される職業でやりがいを感じやすい仕事です。
臨床看護師の場合は昇進のポジションが非常に少なく、年功序列の風習が残る病院も多くあります。
しかし医療機器メーカーであれば、結果を出せば勤続年数や年齢にかかわらず昇進できる機会に恵まれます。
自分の実力やがんばりが、年収や待遇面できちんと評価される職場です。
看護師が医療機器メーカーへ転職する際のデメリットは3点があげられます。
看護師の資格を活かした医療機器メーカーは求人数は非常に少ないため、倍率は非常に高くなっています。
求人が転職サイトに掲載されることも少なく、転職エージェントでしか公開されない一般非公開求人がほとんどです。
看護師の資格を活かさない一般職での求人でも、医療機器メーカーは誰もが知る大手であることが多く、どちらにせよ倍率は高くなります。
医療機器メーカーでは常に業績が求められます。
営業職にはノルマも課せられます。
病院は患者の治療・療養がスムーズに進むことが一番の目的でしたが、企業では業績を上げて企業に利益をもたらすことが一番の目的です。
取引先ともお金を介した関係となるので、最初は違和感を覚えることもあります。
自身の業績が給与や待遇に反映される実力主義の世界となります。
仕事内容には魅力を感じていても、常に業績を意識させられる雰囲気に対してはストレスに感じる人もいます。
看護師から医療機器メーカーに転職をすると患者と接することはまったく無くなります。
取引先の医療スタッフや病院の事務局との関わりがメインです。
常に患者に寄り添って仕事をしてきた看護師の立場からすれば、患者と接することがない仕事に物足りなさを感じることもあります。
もし患者と直接関われる一般企業での職を探しているのなら、治験コーディネーターがおすすめです。
看護師から医療機器メーカーへ転職する際に求められるスキルを紹介します。
看護師として医療機器メーカーへ転職する際には、フィールドナース(クリニカルスペシャリスト)職に就くことが多いです。
フィールドナース(クリニカルスペシャリスト)には、取引先に自社の魅力を伝えるプレゼンテーションスキルが求められます。
クリニカルナース(フィールドナース)に必要なプレゼンテーションスキルとは以下の通りです。
フィールドナース(クリニカルスペシャリスト)は、いずれ自社の製品を導入してもらうことを目的としてプレゼンテーションを行います。
自社の製品が取引先の病院のどのような悩みや負担を解消するのかを理解し、訴求することが重要です。
自分の言いたいことだけを話すことはプレゼンテーションではありません。
プレゼンテーションは相手が知りたい情報を、わかりやすく簡潔に伝える力が必要となります。
本でハウツーを学ぶのも良いですし、日頃から聞く力を磨くことも良いでしょう。
日常の中でプレゼンテーションスキルを磨くには、自分が使ってみて良かった商品を、家族や友人もつい買いたくなるように説明する、というゲーム感覚のトレーニングも良いでしょう。
新聞の記事を200文字にまとめるというトレーニングも、プレゼンテーション能力の向上につながります。
医療機器メーカーでは文書の作成やデータの集計、プレゼンテーション資料の作成などでパソコンの使用場面は多くあります。
就職試験でパソコンのスキルがあるかどうかを確認されることはありませんが、転職後は「当然パソコンは使えるもの」として業務を任されます。
パソコンに苦手意識があると、業務についていけなくなる可能性があります。
医療機器メーカーへの転職を希望するなら、早めにパソコンスクールなどでスキルを磨いておきましょう。
医療機器メーカーによっては自動車免許が必要な場合や、英語力が求められることもあります。
医療機器メーカーは取引先の病院へと移動が多い業種です。
大型の医療機器を取り扱うメーカーの場合には車での移動が必須となることも。
外資系の医療機器メーカーの場合には、取り扱い文書や社内メールのやりとりで英語が必要な場合も多く、英語のリーディング力が必要なケースもあります。
自動車免許や英語力についてはすべての医療機器メーカーで求められるわけではありません。
自動車免許がない、運転や英語に自信がない場合には免許や英語力が求められない企業に応募しましょう。
自分の実力を試したい、自分の能力を適正に評価されたいという人は看護師から医療機器メーカーへの転職が向いています。
医療機器メーカーは実力社会。
自身の能力や業績はすぐに年収や待遇面で反映されます。
厳しい社会ですが、だからこそ楽しい、燃えると思える人には向いています。
また、自分の想いをはっきりと相手に伝える力は必要ですが、それと同時に相手の話を聞く力も必要です。
相手のニーズを拾い上げることが営業の基本。
自分の言いたいことだけをポンポン話すだけでは商談にはなりません。
自分の想いや思い込みだけで走るのではなく、常に自分や他社の考えや行動、発言について論理的に分析できる思考力を持つ人は、医療機器メーカーへの転職は向いています。
家族や友人との関係の中で当てはめてみると、以下の行動ができる人が向いているでしょう。
業績ばかりを求められることがストレスに感じる人や患者とのかかわりがなくなることがさみしく感じる人には、看護師から医療機器メーカーへの転職は向いていません。
自分の言いたいことだけを言う、相手の立場や価値観に立って物を考えることができない人にも不向きでしょう。
医療機器メーカーでの年収や残業、休暇取得状況について調べてみました。
大手の転職サイト「doda」の調査によると、医療機器メーカーの平均年収は549万円となっています。
厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査では看護師の平均年収は498.6万円ですから、臨床の看護師よりも水準が高い年収となっています。
あくまでも平均ですので、メーカーや職種によって差はあります。
医療機器メーカーの残業状況は企業は職種によるので、一概には言えません。
基本的には残業が少ない医療機器メーカーが多いですが、学会や新製品のプレゼンテーション前には準備のための残業が増える傾向があります。
日勤終了後の18時以降に院内研修が行われる場合もあるため、特異的に大幅な残業が発生することもあります。
また取引先の病院から直帰することも多い職業です。
仕事そのものは定時に終わっても、取引先から病院まで自宅までの帰宅に時間がかかるケースもあります。
あらかじめわかっている残業も多いので、ママナースでも家族の協力を得ながら子どものお迎えのやりくりがしやすい職種とも言えるでしょう。
医療機器メーカーには大手企業も多く、産休や育休、有給休暇の取得率も高いです。
時短勤務やフレックス制度を認めている企業も多く、土日休みで夜勤もないことから、出産後の看護師でも活躍している人が多くいます。