【例文あり】そのまま使える慢性期の看護師の転職志望動機を紹介

慢性期病棟への転職を考えている看護師の多くが悩むのが「志望動機の書き方」。

急性期とは求められる役割が異なるため、従来の志望動機のままでは採用担当者に響かないケースもあります。

本記事では、『看護師 転職志望動機 慢性期』をキーワードに、慢性期医療に向いている人の特徴、志望動機で必ず盛り込むべきポイント、そしてそのまま使える志望動機例文まで徹底的にまとめました。

慢性期へ転職したいけれど志望動機が思い浮かばない、今の職場との違いをどう言語化したらいいかわからないという人は、この記事を参考にすれば“採用担当者に刺さる応募書類”が作れるようになります。

慢性期医療とは？看護師に求められる役割を分かりやすく解説

慢性期医療とは、急性期の治療を終えた患者さんが、症状の安定や生活機能の維持・向上を目的に長期的なケアを受ける医療領域です。

患者さんの疾患は急激に変化することは少なく、医療処置よりも日常生活援助やリハビリのサポート、家族支援が大きな割合を占めるのが特徴です。

看護師が患者さんと深く関わり、生活背景や価値観を理解しながら寄り添った看護を提供できる点は、慢性期ならではの魅力です。

急性期のようなスピード感よりも、長期的な視点で患者さんと向き合う姿勢が重視されるため、「じっくり患者さんと関わる看護がしたい」と考えている人には特に向いている分野と言えます。

看護師が慢性期へ転職する理由で多いもの

看護師が慢性期病棟へ転職する背景には、急性期医療との働き方の違いや、より生活に寄り添った看護を求める意識の高まりがあります。

特に多いのが、「患者さん一人ひとりと丁寧に関わりたい」「業務のスピードや緊張感に疲れ、じっくり向き合える環境に移りたい」といった理由です。

また、慢性期病棟は急変が少ないため、ワークライフバランスを整えたい人にも選ばれています。

介護やリハビリ、退院支援など多職種連携がしやすい点も、慢性期で働く魅力の一つです。

このように、慢性期への転職理由はポジティブな動機で語れる点も多いため、志望動機でうまくアピールすると採用担当者に評価されやすくなります。

慢性期の看護師の志望動機で必ず書くべきポイント

慢性期病棟の志望動機では、採用担当者が「なぜ急性期ではなく慢性期を選んだのか」を理解できることが重要です。

そのため、志望動機には①慢性期看護への関心が生まれたきっかけ、②慢性期で実現したい看護観、③自分の強みが慢性期でどう活かせるか、の3つを必ず盛り込むことがポイントです。

慢性期では、患者さんの生活全体を捉える力やコミュニケーション能力、観察力などが重視されます。

転職者はここを意識し、「患者さんの小さな変化に気づける」「多職種連携を大切にしてきた」などの経験をしっかりと書いておくと、慢性期で活躍できる看護師として評価されやすくなります。

慢性期の志望動機でやってはいけないNG例

慢性期の志望動機で避けたいのが、「急性期が忙しすぎて疲れたから」「残業がイヤだから」というネガティブな理由を前面に出すことです。

もちろん、働きやすさを求めて慢性期へ転職することは自然なことですが、そのまま書くと“逃げの転職”と受け止められることがあります。

また、慢性期を「楽そう」「医療処置が少なそう」と誤解しているような表現もNGです。

慢性期医療は“生活の質”に関わる重要な医療であり、観察力やコミュニケーション能力、患者さんの背景理解がとても重要です。

採用担当者は、慢性期を正しく理解した上で選んでいるのかを重視するため、志望動機では前向きな理由と自分の強みを中心に書く意識を持つことが大切です。

そのまま使える！慢性期病棟の看護師・転職志望動機の例文

慢性期で患者さんと長く関わりたい場合の志望動機

慢性期医療では、患者さんと長期間関わりながら、生活の質の向上を支える看護が求められます。私はこれまで急性期で働いてきましたが、日々の業務のスピードに追われる中で「患者さんの生活背景まで理解した看護をしたい」という思いが強くなりました。慢性期であれば、一人ひとりの患者さんの価値観や生活リズムを尊重しながら寄り添った関わりができると考え、志望いたしました。これまでの急性期で培った観察力やコミュニケーション能力を活かし、患者さんの小さな変化に気づきながら、その方らしく生活できるよう支援したいと思っています。

ワークライフバランスを整えながら看護を続けたい場合の志望動機

急性期で働く中で、勤務の忙しさによって心身の負担が大きく、より長く看護師として働き続けるための働き方を見直したいと感じるようになりました。ただ単に負担を減らすのではなく、患者さんと向き合いながら丁寧なケアを提供できる環境に魅力を感じ、慢性期医療への転職を志望しています。慢性期では、医療処置よりも生活支援や家族との関わりが重視されるため、コミュニケーション力や信頼関係の構築が重要と理解しています。私はこれまで培った丁寧な観察と寄り添う姿勢を活かし、患者さんの日々の変化に寄り添いながら、長く働ける看護を実現したいと考えています。

慢性期で退院支援に関わりたい場合の志望動機

急性期で退院調整に関わる機会が増える中で、患者さんの退院後の生活がうまく軌道に乗らないケースに直面し、生活を見据えた長期的な支援の重要性を強く感じました。慢性期病棟では、患者さんの生活機能の維持・向上や家族支援を含めた退院支援に深く関われるため、自分の目指す看護観に最も合うと感じています。私は多職種と連携しながら患者さんの生活課題を整理し、必要な支援につなげていくことにやりがいを感じてきました。慢性期では、その経験を活かしながら退院後の生活を見据えた支援をさらに深め、患者さんの人生に寄り添う看護を実践したいと考えています。

慢性期で寄り添い型のコミュニケーションを深めたい場合の志望動機

急性期では、どうしても業務のスピード重視となり、患者さんの思いを十分に聞く時間が限られていることに葛藤を覚えることがありました。慢性期医療では、患者さんと対話する時間を大切にしながら、心理面・生活面を含めた総合的な支援ができる点に魅力を感じています。私は患者さんの言葉にならない不安を汲み取ることや、家族との調整を行う際の丁寧なコミュニケーションを強みとしています。慢性期病棟であれば、その強みを最大限に発揮しながら患者さんの気持ちに寄り添う看護が実践できると考え、志望いたしました。

慢性期でリハビリ支援に関わりたい場合の志望動機

リハビリが日常生活の質の向上に大きく関わることを学び、看護師としてもっと密にリハビリ支援に関わりたいと感じるようになりました。慢性期病棟では、生活機能の維持や改善を目指し多職種と連携しながら長期的に患者さんを支援できるため、私の興味関心に非常に合致しています。これまでの経験では、患者さんが「できること」が一つ増えるだけで生活の幅が広がり、笑顔が増える姿に大きなやりがいを感じてきました。慢性期で働くことで、その支援を継続的に行い、患者さんの生活の質を高める役割を担いたいと考えています。

慢性期の志望動機は、前向きな理由＋あなたの強みを必ずセットで書く

慢性期病棟の志望動機では、採用担当者が「この人は慢性期で活躍できるかどうか」を重視して読みます。

そのため、志望動機は前向きな理由と、あなた自身の経験・強みを組み合わせて書くことが必須です。

例えば、「じっくり関わる看護がしたい」という理由だけでは抽象的であり、採用担当者には響きにくいです。

しかし「急性期で患者さんの変化に気づき、丁寧に寄り添う関わりを評価されてきた」という具体的な強みを添えることで、慢性期でも通用する人材だと理解してもらえます。

志望動機は自分の看護観をアピールする場でもあり、慢性期でどのように成長したいのかまで書けると非常に評価が高くなります。

まとめ

慢性期病棟の転職志望動機は、急性期や回復期とは求められる視点が異なるため、正しいポイントを押さえることが重要です。

特に、「なぜ慢性期なのか」「これまでの経験をどう活かすのか」「どんな看護を実現したいか」の3つを組み合わせることで、採用担当者に納得してもらえる志望動機が完成します。

本記事で紹介した例文は、そのまま使えるように構成していますが、自分の経験や強みを少し加えることでより説得力が増します。

慢性期医療は、患者さんの生活を支え、人生に長く寄り添う看護ができる魅力ある領域です。

転職を前向きなキャリア形成の一歩として、あなたらしい志望動機を仕上げてみてください。