訪問看護師の大変なこととは？大変さ以上のやりがいや魅力も紹介

訪問看護師として働くことに興味があるけれど、「大変そう」「1人で訪問するのが不安」と感じる方は多いのではないでしょうか。

確かに訪問看護は、病院とは異なる働き方であり、独自の苦労や課題があります。

しかし同時に、それ以上のやりがいや達成感を感じられる魅力的な仕事でもあります。

この記事では、訪問看護師として働くうえで大変なことを具体的に紹介するとともに、そのやりがいや向いている人の特徴についても詳しく解説します。

訪問看護に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

訪問看護師の大変なこと

訪問看護は自由度の高い働き方ですが、独特の大変さもあります。

ここでは主な課題を紹介します。

1人での対応にプレッシャーを感じる場面がある

訪問看護では、基本的に看護師が1人で利用者の自宅を訪問します。そのため、病院のようにすぐに他のスタッフに相談できる環境ではなく、突発的な症状悪化や予想外の出来事が起きた際にも、自分の判断で対応しなければなりません。特に経験が浅いうちは、緊張や不安を感じることも多いです。利用者や家族の目の前で常に冷静に行動する必要があるため、判断力や責任感が問われます。

移動時間や天候による負担がある

訪問看護は複数の利用者宅を1日に数件訪問するため、その分、移動の負担があります。車やバイク、自転車での移動が中心となり、天候に左右されることも多いため、夏の猛暑や冬の積雪、雨の日などは特に体力的な負担が増します。また、道路状況や駐車場所によってスケジュールが遅れることもあるため、時間管理も重要なスキルとなります。移動が多いことを前提に、体調管理やルートの効率化を意識することが求められます。

精神的にタフさを求められることがある

訪問看護では、利用者やその家族との距離が近く、病状や生活背景にも深く関わることが多いため、感情面の負担も大きくなりやすいです。ときには終末期ケアや認知症の進行、家族間のトラブルなど、繊細な対応が求められる場面もあります。また、利用者の死に直面することもあり、自分の感情との向き合い方も重要になります。看護の専門性だけでなく、人としての強さも求められる現場です。

曜日や時間に関係ない対応が必要なケースもある

日勤が基本とはいえ、緊急訪問やオンコール対応がある場合、時間外や休日に呼び出されることもあります。特に24時間対応のステーションでは、夜間や早朝でも利用者の急変に対応しなければならない場面があります。そのため、プライベートとのバランスをとることが難しくなる場合もあります。事前にステーションの勤務体制をよく確認し、自分のライフスタイルに合うかどうかを見極めることが大切です。

訪問看護の大変さ以上のやりがいや魅力

大変なことも多い訪問看護ですが、それ以上に得られるやりがいがあります。

利用者一人ひとりと深く関われる

病院では短時間で複数の患者を看る必要があり、なかなか一人ひとりにじっくり関わることが難しいですが、訪問看護では利用者と1対1で向き合える時間があります。利用者の生活全体を把握しながら支援できるため、信頼関係も築きやすく、「自分のケアが役に立っている」と実感しやすいです。また、利用者の生活環境や背景を深く理解することで、その人に合った看護を提供できる喜びがあります。

看護師としての判断力・対応力が養われる

訪問看護は、基本的に1人で判断・行動する場面が多いため、自然と臨機応変な対応力が鍛えられます。利用者の状態を総合的に観察し、必要な処置や連携先との調整をその場で判断する力が求められるため、病院勤務では得られないスキルが身につきます。また、在宅医療やリハビリ、福祉との連携など、幅広い知識と実践力を高められる点も魅力の一つです。

ライフスタイルに合わせた働き方がしやすい

訪問看護は、日勤のみの勤務が基本であり、夜勤がない職場も多いため、育児や介護と両立しながら働きたい人にとっては魅力的な働き方です。また、非常勤や時短勤務、曜日固定の勤務など柔軟な働き方が可能なステーションも増えてきており、自分のライフスタイルに合った勤務条件を選びやすくなっています。家庭との両立を図りながら、長く働き続けられる環境が整っています。

チームで支え合う文化が根付いている

一見孤独な仕事に見える訪問看護ですが、実際にはチームでの連携がとても重要です。1人で訪問していても、事務所ではケースカンファレンスや情報共有が日常的に行われており、困ったことがあればすぐに相談できる環境が整っていることが多いです。また、訪問看護師同士の結束も強く、仲間と支え合いながら仕事に取り組める風土があります。チーム医療の一員としてのやりがいを感じながら働ける職場です。

訪問看護師に向いている人の特徴5選

訪問看護の現場では、病院勤務とは異なる能力や姿勢が求められることが多いため、向き不向きが比較的はっきりしています。

ここでは、訪問看護師に向いているとされる特徴を5つ紹介します。

まとめ

訪問看護師の仕事には、1人での訪問によるプレッシャーや移動負担、精神的なストレスなど、大変な面が確かにあります。

しかし、その一方で利用者とじっくり関われるやりがいや、自分のペースで働ける柔軟性、チームで支え合う文化など、多くの魅力も存在します。

訪問看護に向いている特性を持った方にとっては、長く続けられるやりがいのある仕事です。

今回の記事を通じて、自分に合った働き方を考えるきっかけになれば幸いです。